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お蔵入りするかも知れない微妙にエンドレスストーリー。
簡潔にいうと『夢主がアリスに役を譲る話』

アリス

私の可愛いアリス――愛しくて可哀想な女の子。

どれだけ愛されても、どれだけこの世界で過ごしたとしても貴女は此処には馴染めない。だって、この世界は<約束(ルール)>と<役割>で成り立っている。たとえば私がこの世界の理を担う役割ならば、貴女はその理を覆す余所者という役割を持つ。でもね、余所者ではゲームに勝つには弱いの。なぜなら貴女は明確なルールを持ってないから。願えば叶うほど世界は優しくない。余所者に翻弄されるほど私のルールは軟ではない。ゲームに負けた駒は舞台を去るだけ。

ねえ、聡明な貴女のことだからもう分かるでしょう――?

私がこの世界に存在する限り、貴女は永遠に余所者という役割から逃れられない。いつまでも宙ぶらりんのまま。どこにもいけず、どこにも居場所を見い出せない。嗚呼、いつだったかに貴女は言ったね。「それでいいんだ」って。許しを欲してない。罰を求める貴女にとって今が心地良いのだ、と。でも、欲を言えばほんの少し寂しいのだ、と。どれだけの時をワンダーワールドで過ごしても自分は決して皆と同じになれないから。



「別に嫌ちゃうよ。他の誰でも無い君になら譲ってもいい」
「あいしてる」


さよなら、アリス=リデル――おかえり、カプリスキャット


『これが君の望んだ結末だ』
「・・・・つまらないわ」


ねえ――君にはどんな風に映る?


「欲しかったのは役割じゃない・・・・・」
「・・・・・見つかりましたよ」
「君も針も・・・変わらないな」


君の望んだ未来にいつか辿りつけだろうか。


「――さあ、ゲームを始めようか」

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